プロフィール

野島 貞吉先生
担当科目:基礎英文法、イディオム特訓
慶応Boyのカリスマ先生
留学に行った学生たちのだれもが崇拝するカリスマ的存在。
文法の裏に隠される欧米人の考え方をドラマ仕立てに伝授する基礎英文法の授業はトリビアがいっぱい!
1コマも休みたくないという学生続出。そんな慶応Boy の趣味はゴルフ。
2017年5月
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2016年7月20日 (水)

シアトル発祥のスターバックスのbucksって、どんな意味?

7月に入り、シアトルは気持ちの良い夏本番を迎えています。

青空が広がり、湿気の無い気候で、夏のシアトルは本当に素晴らしい所だと思います。

学生達も、この夏を満喫しながら元気に勉強に励み、アクティビティーに参加しています。
 

7月4日のアメリカ独立記念日にカスケーディア大学のあるボーセル市で、その独立記念日を祝うパレードがありました。カスケーディア大学も参加しました。次の写真は、参加した学生のボランティ活動の様子です。

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そして、エドモンズ大学とカスケーディア大学では、先週の金曜日に夏行事の恒例の一つ、レイニア山のハイキングに出掛けました。少し曇り模様でしたが、学生達は絶景を楽しんできました。ショアライン大学では、来週、このハイキングを予定しています。

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さて、今回はいつもと違った話題を届けましょう。

シアトルから生まれた世界的なコーヒー・チェーン店の Starbucks のお話です。 

 

このコーヒー店は、シアトルのダウンタウンで1971年に開業しました。第1号店は、シアトルの観光スポットであるPike Placeマーケットの直ぐ脇にあります。連日、観光客で賑わっていて、このお店でしか手に入らない創業当時のロゴ付きマグカップやタンブラーを買い求める客で、長い長い列が出来ています。

 

Starbucks の由来は、小説の「白鯨」に登場する一等航海士の名前の Starbuck とシアトルの南にあるレイニア山にあった採掘場の Starbo の二つからだと言われています。star + bucks ですから良いネーミングだと思います。

 

buck には色々な意味がありますが、基本的には雄ジカのことです。「星の雄ジカ」と言う意味になりますね。そして、雄ジカから転じて、「元気な若者」「男性」という意味でも使われます。この雄ジカを表す単語は、別の言い方で、stag とかhart とも言います。雌ジカの方は、doehindroe と言います。色々な言い方が在って覚えられませんね。えっ、鹿って、deerじゃなかったのと思う人が多いでしょう。deerは雄や雌に関係なく、鹿全体を指す言い方で普通に鹿のことを言う時は、確かにdeerと言います。複数形にしても、同じdeerで単複同形の代表格の単語です。

 

では、buck に話を戻します。これは、アメリカで暮らしている人は直ぐ分かるのですが、buckには別の意味もあって、ドル (dollar) お金のことを指します。例えば、「たった5ドルだよ」は、 It’s just five bucks. となります。俗語ですが、良く日常会話で使われています。これは、19世紀の中頃に開拓者達の物々交換の単位が、buckskin(雄鹿の皮)だったことに由来しているそうです。

 

もう一つ、大事な意味で、「責任」があります。 buck は、カード・ゲームのポーカーで、次のカードの配り手の前に置く札の意味があり、カードを配る責任者を意味します。そこから、第33代アメリカ合衆国大統領トルーマンは、大統領執務室で次の言葉を述べました。The buck stops here. 「全ての責任は、ここで止まる」、つまり 「全責任は、私が取る」と言う強い決意を表したのです。逆に、pass the buck to. とすると、「~に責任を転嫁する」という意味になります。

当時、カードを配る人の前に置いた札は、実は、雄ジカの角から出来たナイフが使われていました。だから、その札を、buck と名付けた訳です。

 

この buckは、動詞で使われることもあります。馬やロバが、背中に乗っている人を振り落すために、跳ね上がることを言います。よって、動詞で出てきた時は、「跳ね上がる」「跳ね落とす」という意味になります。馬やロバが、抵抗して暴れる動きですね。そこから、口語では、「(困難を)突破する」とか「抵抗する」、「強く反対する」という意味で使われます。でも、buck up とすると、自動詞で、「元気を出す」、他動詞では、「元気づける」「励ます」という意味になります。

 

それでは、次にスターバックスのロゴの話を少ししましょう。 

皆さんも、ロゴを見たことあるでしょう。ロゴには、女性の像が使われています。船乗りさんと縁が深い siren (サイレーン:上半身が女性で、下半身が鳥)の姿です。ギリシャ神話に出てくる海の精で、美しい歌声を発して、近くを通る船を誘い寄せ、船を難破させたという魔女の一人だそうです。

 

この sirenは、日本では、サイレンと発音して危険を知らせるための警笛、あるいは特定の時刻を知らせるために鳴らす音のことを言いますが、元の意味は、魔女の発する美しい歌声だったのです。面白いですね。 

 

ところで、1987年まではロゴにはこのサイレーンの全身の姿が描かれていたのですが、1992年に少し尾が枠に隠れ、2011年になると丸い外枠に書かれていたスターバックス・コーヒーの文字が無くなりました。現在のロゴは、2011年以降のもので、この魔女の上半身の姿だけですね。創業当時からのオリジナル・ロゴを維持しているのは、世界中でこの第1号店であるPike Place店だけです。その看板を撮ってきましたので、紹介します。

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今回は、シアトル発祥の有名コーヒー店にまつわるbuckのお話でした。 

では、また次回に何か面白いお話を提供しましょう。