プロフィール

野島 貞吉先生
担当科目:基礎英文法、イディオム特訓
慶応Boyのカリスマ先生
留学に行った学生たちのだれもが崇拝するカリスマ的存在。
文法の裏に隠される欧米人の考え方をドラマ仕立てに伝授する基礎英文法の授業はトリビアがいっぱい!
1コマも休みたくないという学生続出。そんな慶応Boy の趣味はゴルフ。
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2016年11月24日 (木)

米国大統領のスピーチの英語について

早いもので、11月も後半に入りました。シアトルは、毎日雨の連続です。

11月6日(日)の午前2時にアメリカは夏時間が終了し、冬時間に変わりました。

いつものことで、時計の針を1時間進ませるのか、戻すのかで迷ってしまいます。
冬時間になると、夕方の4時、5時には、外は真っ暗になってしまいます。早く、春が来てほしいと心から願ってしまう季節です。

 

さて、11月22日(火)には、シアトル校のSpeech Contestが、エドモンズ大学のBlack Box Theater で行われました。カスケーディア大学、エドモンズ大学、ショアライン大学からの代表14名によるスピーチ・コンテストで、皆、堂々とこの留学で学んだこと経験したことなどを話してくれました。どれも、興味深いスピーチであったと思います。審査した我々スタッフも英語の先生達も、点数付けに大変苦労しました。その様子を紹介します。参加した学生達は、人前でのスピーチにかなり自信を持てるようになったと思いますね。

 

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11月の米国のトピックスは、何と言っても4年に1度行われる大統領選ですね。ご存知のように、予想外な結果に終わり、大手メディアの予想とは一体何であったのかと疑問の声が上がりました。翌日のキャンパスでは、どの職場でも、この大統領選結果の話題で持ちきりでした。

 

11月8日付けの産経新聞で面白い記事を見つけました。 

歴代の大統領候補のスピーチで使われた英語は、6~8年生(日本の小学6年生~中学2年生に相当)レベルで、次期大統領に決まったトランプ氏の文法は、6年生を下回り、語彙は7年生程度、敗れたクリントン氏は、文法7年生で語彙は9年生程度だったそうです。聴衆に理解されやすいようにと簡単な英語を使うように配慮をしたと考えても、有力紙地方紙「ボストン・グローブ」(電子版)は、大統領の一般教書演説のレベルが下がっているなどとして、「このままでは漫画レベルになる」とする専門家の警告を紹介していると記事には書かれていました。大統領のスピーチの英語が、小学生や中学生レベルだとする指摘には、驚きです。

 

確かに、今回の大統領選の注目のテレビ討論会でも、トランプ氏は、「~したい」を、wanna (want to) と言ったり、「皆さん]を、falks と言ったりして、とてもカジュアルな言い方を沢山していました。

 

トランプ氏は、低次元な言葉や暴言が何回も報道され、そして子供には聞かせたくないような下品な表現も暴露され、とてもその振る舞いや言動からすれば、米国大統領にはふさわしくないような候補でしたが、米国民は彼を大統領に選びました。そして、選挙の開票が進み、トランプ氏の勝利が確定し、その勝利宣言のスピーチをする時が来た時には、テレビの前の米国民はどんな暴言がまた飛び出すかと思っていたところ、予想と全く違った丁寧な美しい言葉が並びました。

 

そのスピーチの最初の部分を紹介しましょう。驚いたことに、あれだけ非難していたクリントン氏を称えて、国務長官としての仕事振りを労う言葉からスタートしました。

I’ve just received a call from Secretary Clinton. She congratulated us — it’s about us — on our victory, and I congratulated her and her family on a very, very hard-fought campaign. I mean, she — she fought very hard.

Hillary has worked very long and very hard over a long period of time, and we owe her a major debt of gratitude for her service to our country. I mean that very sincerely.

Now it’s time for America to bind the wounds of division; have to get together. To all Republicans and Democrats and independents across this nation, I say it is time for us to come together as one united people. It’s time. I pledge to every citizen of our land that I will be president for all Americans, and this is so important to me.

簡単に訳してみると、次のようになります。

「クリントン国務長官から今電話があり、彼女は我々の勝利を祝ってくれました。私は、彼女と彼女の家族に、その一生懸命な選挙戦の戦いぶりにお祝いを述べました。彼女は非常に良く戦いました。

ヒラリーは、長い間に亘りこの国のために尽力してきました。我々は彼女のその尽力に対して大いに感謝しなければなりません。私は本気でそう思っています。

今、アメリカは国の分断の傷を癒して一つになる時です。全ての共和党員にも、民主党員にも、そして無党派の人たちにも言いたいです。一つに団結して、一緒に前に進もうと。今が、まさにその時です。この国の市民一人一人に誓います。すべてのアメリカ人のための大統領になることを。それは、私にとっても、大変大事なことです。」

何と素晴らしい言葉でしょう。本物の大統領らしく、力強く国民の団結と融和を訴えています。人それぞれ、この選挙結果には意見があるでしょうが、今後、この新大統領の下に、アメリカが世界が紛争の無い平和な道を進んで行くことを、私は願いたいと思います。

ちょっと、最後に英語の勉強です。彼のスピーチの中にあった次のフレーズは使える表現です。覚えておきましょう。

a major debt of gratitude for ~    ~に対する非常に大きな恩義(感謝)

bind the wounds of division       分断の傷に包帯をする  分断の傷を癒す


今回は、大統領の英語スピーチに関するお話でした。では、また次回に。