プロフィール

野島 貞吉先生
担当科目:基礎英文法、イディオム特訓
慶応Boyのカリスマ先生
留学に行った学生たちのだれもが崇拝するカリスマ的存在。
文法の裏に隠される欧米人の考え方をドラマ仕立てに伝授する基礎英文法の授業はトリビアがいっぱい!
1コマも休みたくないという学生続出。そんな慶応Boy の趣味はゴルフ。
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2017年5月

2017年5月23日 (火)

教育のeducation は、能力を引き出すことです

5月後半に入って、シアトルに気持ちの良い季節がやって来ました。やっと青空と太陽を見られるようになりました。今年の春は、本当に雨と曇りの日が多くて参りましたが、今週から晴れる日が多くなってきて、いよいよ初夏を迎えつつあります。

さて、カスケディア大学の学生は、もう2ヶ月半が、エドモンズ大学とショーライン大学の学生は、1ヶ月半が過ぎ、到着当時に戸惑いからも解放され、バスのルートを駆使して行動範囲を徐々に広げています。週末には課外活動に参加したり、小旅行に出掛けたりと、大いにアメリカ文化に直接触れて、見聞を広めてもらいたいと思います。

5月12日(金)にエドモンズ大学とショーライン大学では、市内観光へ出掛けました。毎年4月のオリエンテーション最終日に市内観光を実施していましたが、今年は特に雨が多い予想だったので、4月を避けて、5月に延期して、実施しました。その時の様子をちょっと紹介します。

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今回は、また語源の話をしましょう。教育や学校や関係する英単語の原義を知ると、日本語の意味との違いに驚かされます。

まず、英語のeducation から見てみましょう。動詞は、educate で、ラテン語からの単語です。ラテン語では、「その人の持っている能力を引き出す」と言う意味で、良い能力を引き出すことが、educationです。日本語では、「教える」と「育てる」で、「教育」となりますが、「教」の偏(へん)には、老人と子供が一緒にいることを表していて、旁(つくり)には、むちなどの道具を手に持った姿を表していると漢和辞典に書いてあります。何か年老いた大人が子供に対して、むちを打って教え込んでいるイメージですね。そして、「育」の冠(かんむり)は、母親から子が逆さに生まれてくる様を表して、脚(あし)の部分の月は、肉のことで、肉を食べさせて育てることだと説明されています。日本語の「教育」は、子供に無理やり知識を詰め込むようなニュアンスが、漢字の成り立ちから出ています。そう考えると、英語で言う「教育(education)」の方が、子供のやる気をドンドン引き出せそうです。欧米文化では、子供の良い点を引き出して伸ばすことが真の教育と考えていたことが分かります。単語の成り立ちから、文化の違いを知るきっかけとなる良い例です。

英語のeducation に戻って、その原義を補足すると、この単語の中にある「duc」には、「導き出す」の意味があります。例えば、produceは、前に導き出すから、「作り出す、生産する」、introduceは、中に導入するから、「(新しい事など)を取り入れる」とか、仲間に入れるので、「(仲間に)紹介する」、reduce は、元へ引き戻すから、「~を少なくする」と言う意味になります。原義を知れば、それだけ記憶し易くなりますから、単語力をドンドンと伸ばして行きましょう。

次に、schoolの原義を考えてみましょう。いつものプログレッシブ英和中辞典(小学館)には、元はギリシャ語で、余暇を費やす場所と説明されています。楽しく余暇を過ごす場所が学校なのです。一方、日本語の「学校」は、「学」は、建物の中にいる子供たちを表し、「校」は、木で出来た建物の中で交わる姿ですから、正に校舎の中で子供達と先生が交わることを言っています。日本語には、英語で言うところの余暇を楽しむ意味などは全く入っていません。school は、余暇を楽しむことですから、面白い場所でないといけません。原義が、こんなに違うとは大きな驚きです。

今度は、「単科大学」や「専門学校」のcollegeを見てみましょう。 「同僚」のcolleague と同義で、同僚や仲間の集まりの意味でした。昔は、勉強するために集まった仲間が、大学の意味だった訳です。この単科大学が集まって、一つの「総合大学」となったのが、universityです。一つの意味のuni versity を足して、university となるのですが、スペルが少し変り、「大学代表チーム」のことを、varsity と言います。形容詞では、「大学の代表の」と言う意味になります。英国では、昔、このvarsity だけで、「大学」と言っていました。The Varsity と言うと、名門大学のOxford Cambridge大学を指すそうです。

最後に、スペルをミスしがちなcurriculum を見てみましょう。カタカナで「カリキュラム」と書いたりしますが、「履修課程」のことです。元々は、レース用のコースを言っていましたが、教育課程や履修内容のことを言うようになりました。ラテン語で、currere は、「走る、流れる」と言う意味です。course も、走る道のことで、「コース」、current も、今世の中に流れていることから、「最近の、現在の」と言う意味で使われています。

今回は、教育に関する英単語を考察してみました。では、また、次回のトレビアを楽しみにしていて下さい。

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