時・条件の副詞節でも、will が入ることがあります。
時・条件の副詞節でも、will が入ることがあります。
新年最初のブログですね。今年が、皆さんにとって楽しいことが多い一年になることを願っています。
元日から2~3週間のシアトルの気温は7~12度前後で、すごい寒さではなくて助かります。寒波がやって来て大雪となると、シアトルの交通はすぐに麻痺しますので、降雪予報には敏感になってしまいます。
さて、エドモンズ大学とショアライン大学の新学期は1月3日よりスタートしていますが、連日の授業でTOEIC対策の模擬試験に力を入れています。帰国直前の最後のTOEICテストでは、留学中に学んだ知識を全てぶつけて、頑張ってほしいものです。
12月は冬休みで学校行事は無かったので、スペース・ニードルで行なわれた恒例行事のNew Year‘s Eveの花火の様子を紹介しましょう。集まった学生達は、打ち上がった綺麗な花火に歓声を上げて、新年を祝いました。
ここで、ちょっと英語の間違い探しですが、先月学校に届いたクリスマスカードの英語に間違いがありました。
次の英文で、どこが誤りか分かりますか? この二つは、アメリカにある日系企業から届いたカードでした。きっと、ネイティブの英文チェック無しに、そのまま印刷されてしまったのでしょう。
・ We wish you a happy holidays.
・ We wish you have a happy holiday season full
of joy and a happy New Year.
最初のものは、holidays と複数形ですから、a は不要ですね。We wish you happy holidays. が正しいです。2番目は、何がおかしいでしょうか。ちょっと、難しいかもしれませんが、動詞のhave が不要です。 We wish you a happy holiday season full of joy and a happy New
Year. が正しい文です。
We wish + 人 + 嬉しい事柄、 つまり、 S + V + O + O の構文で、「あなたにその楽しいことがやって来ることを願います」という意味です。ですので、I wish と言った後、そのまま you とa Merry Christmas を言えば良いのです。 この場合のyouは、主格でなくて、目的格のyouですね。
I wish you a Merry Christmas. でOKです。
日本人は、We wish (that) S
+ V の構文だと思って、つい動詞を入れてしまいますが、ネイティブは、そのまま、youと幸せを表す名詞、つまり happiness とかluckを入れます。
ここに動詞を入れると、仮定法の意味合いが強くなってしまって、不可能なことが実現できたら、どんなに良いだろうかと言う気持ちを表現することになってしまいます。現実とは反対の意味になります。 もし、have を 過去形のhad にしてしまうと、仮定法過去と言う構文で、もっと最悪となり、意味は、現実の反対ですから、「あなたが、楽しい休日を持てるようになるなら、どんなに良いことでしょうね。でも、あなたには楽しい休日は来ないので、とても残念ですね。。。」と、非常に悲しい意味になってしまいます。
話題を変えて、別の英文法の話をしましょう。学生からの質問で、気付いたことです。
学校で習う教科書や英文法書の多くが、「時・条件を表す副詞節の中では、未来のことでも、現在時制を代用して、will を使わない。」と書かれています。 ところが、実際には使われることがありますので、解説したいと思います。
先ず、一般的には、接続詞の when(~をするとき), after(~をした後に), before(~をする前に), until(~をするまでに), if(もし~ならば)などの後に続く文の中で、未来に起こることでも、動詞は現在形が使われると説明されていて、次のような例文があります。
Let’s go to the beach if it is fine next Saturday.
今度の土曜日に晴れたら、ビーチに行こう。
I’ll tell her the truth when I see her tomorrow.
明日彼女に会ったら、本当のことを言うつもりです。
If の後も、whenの後も未来のことでも、willを入れないで、現在形を使っています。
ところが、ネイティブは、次のような場合には、時・条件を表す副詞節の中でも、will や be going toを使うことがあります。
・依頼で、「~をしてくれるなら」
If you will help me, I’ll soon finish.
手伝ってくれるなら、直ぐに終わります。
・強い意志で、「~をどうしてもするならば」、「~するつもりならば」
If you will eat so much, you cannot complain
if you get fat.
どうしてもそんなに食べたいなら、太っても文句を言えないぞ。
If you are not eating the cake, I’ll have it.
そのケーキ食べるつもりがないのなら、私が食べるよ。
・If の中の副詞節の事柄が、主節の事象より後に起こる状況で、「(結果的に)~となるならば」
If I will do so if it will make you happier
(as a result).
そうすることが、あなたを喜ばせることになるなら、そうするよ。
このように、時と条件の副詞節では、未来のことでも現在形を使ってwillは入れないと機械的に反応してしまうと間違ってしまいますので、気を付けましょう。 willを入れても良いのです。
今回は、ちょっと難しかたかもしれませんね。では、また次回に。
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