プロフィール

野島 貞吉先生
担当科目:基礎英文法、イディオム特訓
慶応Boyのカリスマ先生
留学に行った学生たちのだれもが崇拝するカリスマ的存在。
文法の裏に隠される欧米人の考え方をドラマ仕立てに伝授する基礎英文法の授業はトリビアがいっぱい!
1コマも休みたくないという学生続出。そんな慶応Boy の趣味はゴルフ。
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2018年4月27日 (金)

caluculate(計算する)の cal – はどんな意味でしょう?

4月の後半になって、シアトルも暖かくなってきました。気温も14~16度から、22~24度と高くなってきて、気持ちの良い朝を迎えらるようになりました。

学生達も、徐々に米国の生活にも慣れ、週末にホストと出掛けることを楽しみにしているようです。今年のグループは、明るく元気で協力的な学生が多いような気がします。全員休まずに、それぞれのキャンパスに通っています。毎年、この留学プログラムでは、英語の先生達と英語授業の一環で、シアトルマリナーズの野球観戦に出掛けます。この2018年のシーズンは、シアトルにイチローが戻ってきましたので、その活躍が見られる今年の学生達はラッキーです。最近、イチローがマリナーズとの契約が解消されるかもしれないと言ううわさがあるのが、少々気になりますが。

最近の学生の様子を少し紹介します。エドモンズ大学での到着時の様子とYMCAでのボランティア活動(Healthy Kids Day)の様子です。


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今回は、机に上にある電卓のcalculatorを見ていて、思い付いたことをお話します。

電卓とは、「計算する」calculateから「~をする物・機械」の意味の –or を最後に付けて、electric calculator と英語では言います。この calculateは、「数える」とか「計算する」を意味するcalculare(カルキュラレ)と言うラテン語から由来しています。そして、もっと遡ると、この単語は、「小石」を意味するcalculus (カルキュラス)が元になっています。昔のローマ時代に、物を数えるために小石を並べて数えたことから、calculateが生まれました。

医学用語の「結石」は、calculusと言いますが、これも、この小石のcalculusが語源です。でも、ネイティブは、一般的に腎臓結石を言う場合は、kidney stoneと言って、この難しい単語を使わずに、石のstoneを使うそうです。このcalculusは、もう一つ、意外な意味を持っていて、数学の「微積分」のことも表します。また、「親指にたこが出来たと」言った時の「たこ」は、医学的には皮膚硬結のことですが、英語ではcallus と言います。このcallus を形容詞にすると、callous となり、「硬くなった」と言う意味です。そこから派生して、「無神経な」「冷淡な」と言う意味もあり、「冷たく平気でうそをつく人」を、a callous liar と言います。

語源的に説明すると、calculusというのは、「石」・「石灰」を意味するラテン語calx (カルクス)に、「小さい」という意味の指小辞が付いた言葉です。この場合の指小辞は、ラテン語では「-ulus」です。英語では「-ule」に相当します。

プールや水道水を消毒する薬品で独特の匂いがする「カルキ」(塩素の意味)も、同じ語源のオランダ語 kalkから来ています。昔の学校の授業で黒板にあったchalk(チョーク)も同じ語源から生まれた言葉です。

このように、小さい固まりは、この「カル」に関係していますね。

もう一つ、カルで始まるおなじみの外来語に、calcium (カルシウム)がありますが、これも同じ語源で、石、石灰岩や砂利が原義でした。国語辞典には、「金属原子の一つで、銀白色で、軽くて硬い。石灰岩・大理石、動物の骨などに多く含まれている。」と書かれています。

石や砂利の硬さとカルシウムを含んだ骨や歯の硬さには、共通のイメージがありますよね。

一方、日本語の方を考察してみると、「計算」は、「計える(かぞえる)」「算える(かぞえる)」とが一緒になって出来た言葉ですが、漢和辞典には、興味深い説明がありました。

「計」は、言偏(ゴンベン)と十で、一から十まで数字を口に出して数えることだそうです。そして、「算」は、竹冠(テケカンムリ)の下に具(そなえる)を書いて出来ている漢字で、竹の棒を集め、それを使って数えることを表しているそうです。

昔のローマ人は、数えるときに「小石」を使い、中国人は「竹」の棒を使ったことになりますね。言葉の誕生の背景には、面白い文化的な違いがあることを発見します。

今回は、「cal-」の付く単語のお話でした。

では、また次回も、面白いトリビアを届けましょう。